2019.01.14
にごり酒を呑む為に。「異次元」のぐい吞。
どうですか。コレ。『粋に日本酒を呑む為だけ』に存在する器。
そう。それが『ぐい呑』という存在。
「料理に合う器を選ぶ」というのがまあ、世間一般的な有り方なのだけれど、これがどうも器マニアになってしまうと、『この器で何を頂こうか…』と、主・従がしばしば逆転することもしばしばなのだ。
茶道と同じように、『酒』にも芸術や美学がもっと盛り込まれたら、今より更に日本の酒宴は楽しくなるはずだ。そして、日本が誇る「SAKE」と「陶芸」という2つの文化が、和食文化と共に世界に更に広がるであろうと、ここ4年余り、ずっと考えながら勉強をしてきた。
その中で出会った天才陶芸家の一人。今週、横浜高島屋で開催されている「市川透」さんだ。個展初日お邪魔して、色々な作品を見ながら久々お話ししてきたのだけれど、やっぱりすごい!この個展の為に、どれだけ精力的に感性と体力を振り絞って作陶をしてきたのだろう。器のバリエーションとその量を見て圧倒されてしまった。
・・・さて。私的に今回は、前出の主・従が逆転しないよう、意気込んでこの高島屋美術画廊にやってきたのだ。『美味いにごり酒を注いだ時に、一番『カッコいい』器はどれか?』という、唯一の基準を胸に。ところが1時間近く、あれも欲しい、これも欲しい・・・と悩み悩んで、最終的に選んだ一つがこれ。
異次元です。彼の作品は。
ちなみに、市川さんとは互いに旨い日本酒を送り合う仲で、やはり美酒が好きだからこそ、抜群のセンスがこの酒器にも現れているのです。
ご興味ある方は、是非。実は、明日1月15日が最終日です!
異次元な酒器を持てば、酒膳も異次元に攻めたくなるもの。
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手前:和牛あらびき肉ホワイトソース炒めに香りシソを加えて。
イタリアンパセリと九州醤油漬け自家製銀鮭を添えて。
◆丸皿は阪本健さん作。
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奥左:3色のタルタル。
「緑」=アボカド、ニンニク、胡椒、オリーブオイル、塩。
「ピンク」=「銀鮭の刺身(サーモンではなく日本の銀鮭!)ケイパー、オリーブ、醤油。
「白」クリームチーズ、ニンニク、イタリアンパセリ、塩。
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奥右:クリームチーズのウニ乗せ。
小さな皿は、◆室町時代の豆皿。
◆陶板は、今回のぐい吞と同じく「市川透」さんの作品。