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2018.03.22

2018ベイスターズキャンプ対談。INTERVIEW WITH AFLO ①

 

かつての不人気・弱小球団の面影は、もはやそこにはない。2017年はドラマティックなCSを制し、悲願の日本シリーズに進出。着々と実力をつけつつある我らが横浜DeNAベイスターズ。今年も沖縄・宜野湾での春季キャンプが始まった。

昨年同様LCCの格安チケットを片手に、この男が沖縄に乗り込んだ。負けた日も勝った日も、大洋ホエールズ時代から少し卑屈にチームを応援してきた熱き横浜ファン。連日連夜、那覇の酒場で泡盛のグラスを片手に激論を交しつつ、宜野湾/嘉手納と各キャンプを徹底的に?視察。2018年のシーズンを占う。

 


 

石川:アフロさん、いよいよ今年も春季キャンプが始まりました!いやあ、沖縄のこの空気。花粉も無いし、まるで春の陽気です。やっぱり沖縄いいですね。

アフロ:東京から履いてきたヒートテック・タイツが蒸れるけど、久々に選手たちのキレイなユニフォーム見ると気分上がるね。

石川:見てください。ベイスターズグッズの売店が去年のテントから、今年はデカいコンテナハウスに様変わりしてますよ。ユニフォームやお土産も売れてるんでしょう。

☆人気とともにグッズの売れ行きも好調。革新的な球団経営が、チームの人気に結びついていると言って良いだろう。☆

 

アフロ:昔はユニフォーム着たまま根岸線に乗った瞬間に白い目で見られたのにさ。今じゃ多摩川超えて田町あたりまで余裕。この前なんか小田原の先の早川で筒香の25番見かけたぜ。こんな人気球団になるなんて夢にも思わなかったよ。

石川:100敗ペースの消化試合を、ガラガラのハマスタで見てた時代がウソのようですね。

アフロ:しかしこの売店「ベイスターズビール」売ってねえな。お前、ラグナガーデン※宜野湾球場に隣接したホテル。ベイスターズ選手たちの宿泊先でもあるでスーパードライ買ってきてくれ。

☆アフロ氏要望のビールは販売していないが、オリジナルちんすこうなど、宜野湾キャンプ限定アイテムもずらり。☆

 

石川:ダメダメ。取材ですよ。今年は真面目に視察してください。ほら、野手のシートバッティングの快音が聞こえてきますよ。お。手前にいるのは楽天から加入した中川だ。良い体してますね。

アフロ:シュッとした糸井って感じだな。右打ちだけど。あそこにいるレスラーみたいなの誰だ?

☆楽天戦力外から新加入の中川#61(左)長距離の打てる代打候補として新天地横浜での活躍が期待される。☆

 

石川:細川ですね。弱冠19才。ホント、デスパイネみたいな胸板してます。ポスト筒香の長距離砲が育ってくれれば横浜の未来は明るい。

 

☆期待の細川♯52。昨年のCS、日本シリーズで見せた衝撃的な打撃を今期も期待したい。☆

 

アフロ:昔よりホームラン打つ潜在能力持ったヤツがチームに増えてる気がするよ。細川は外の変化球を叩けるようになれば化け物になる。あと、佐野もいいな。

石川:佐野、あんな軽いスイングでピンポン玉みたいにバックスクリーンに飛ばしてますね。

アフロ:2年目だし、今年打席数さえもらえれば化けるぜ。例えば広島の松山みたいな存在になれる。まあ俺の明治の後輩っていう贔屓目もあるんだけど、代打は勿論、ライトもファーストもキャッチャーもいざとなりゃ出来る構想だからある意味「ユーティリティ」よな。1軍に置いときたいね。

石川:佐野は台湾ウインターリーグでも大活躍してましたもんね。

☆アフロ氏の大学の後輩でもある2年目佐野#44のTバッティング。卓越した打撃のポテンシャルに期待値は高い。☆

 

アフロ:俺、下位指名選手とか、一度辛酸舐めた選手が結果出すの好きなのよ。宮崎だって三上だって、ドラフトで言えばロートルの下位指名だぜ。去年9位の佐野、5位の細川。中川は楽天から弾き出されて横浜に来た。応援したいね。

石川:華々しい入団経緯じゃない選手の活躍にグッと来るものがあると。

アフロ:メガネ取って髪ほどいたらあら〜美人!みたいなの、お前は、そういうのグッと来るんだろ?

石川:いや。別に。ただまあ、言いたいことはわかります。ちなみに、今年のルーキーはどうですか?

アフロ:ん?・・・ああ、ルーキー・・いいね。かなりいいよ。

石川:・・・あんた、さてはあんまりちゃんと調べて来なかったな?

アフロ:いや、DeNAのドラフトはここ数年本当に面白い。「無難」な奴を下位で取らない。「面白そう」な選手を取るね。見ろよあいつ。今、マシン相手に打ってる37番。あんな思い切りのいいスイングで、ちゃんと全球芯でミートできてるぜ。

石川:おお!あれは新人ドラフト8位の楠本#37ですね!確かに結構高く脚を上げて腰を回しながら外の速い球を捉えてスイングしてますね。さすが大学全日本の4番打者!

アフロ:ああ!アレが東北福祉大のヤツか!全日本の4番っていうからもっとゴリラみたいにイカツイ奴イメージしてたら、動きも体つきもすごくシャープじゃねえか。

石川:泡盛の銘柄覚えてくる前に新人の背番号と名前くらい覚えてから来いよ取材なんだから!彼、紅白戦から守備・打撃絶好調です。オープン戦初戦でもホームランを打ちました!

☆キャンプ中、ルーキーでは最もセンスが光っていた楠本#37。ドラフト下位指名から「番狂わせ」な活躍を大いに予感させる。☆

 

アフロ:いいね。彼、今年1軍で結構活躍する可能性あるんじゃないの?クスノキ。

石川:ク・ス・モ・トだっつうの!・・・他、気になる選手はいますか?

アフロ:・・・なんでそこにグリエルがいるんだよ?

石川:あれは新加入の「ソト」です。

アフロ:バカ、「ソト」はピッチャーだろ。まあ「内」もピッチャーだけどな。ロッテの。がはは。

石川:バカはあんただ。アフロさんが「ミスター・ビーン」と揶揄していた「エンジェルベルト・ソト」とは別の、ネフタリ・ソト#99っていう新加入のバッターですよ。

☆グリエルを彷彿させる思い切りの良いバッティング。熾烈な外国人枠競争に割って入る可能性を十分に感じる打撃が見もの。☆

 

アフロ:打ち方も結構グリエルの雰囲気あるぜ。分かった。例の、グリエル弟か?※兄とともに横浜と契約をしたものの、結局来日することはなかった。外国人枠もあるけど、一軍でしばらく見たい存在だね。

石川:だから「ソト」だって・・・。いい打ち方してますね。彼も結構活躍するんじゃないですか?・・・お。グラウンドで守備練習が始まりましたよ。

アフロ:あの新人の守備いいね。背番号9。取ってから送球動作が異常なまでにスムースだ。阪神のショートの、ほら、アイツみたいだよな。動きが。

石川:アレ、大和#9ですよ。阪神からFAで横浜に来た大和です。

アフロ:え?マジか、前田大和?

石川:大和のFAを知らないような人が大和の苗字知ってるっておかしいだろ。

☆大和と倉本。長年チームの課題とされていたセンターラインの強化の為、横浜がFA指名。今年はどう変化が現れるのか。☆

 

アフロ:倉本はどちらかと言えば深い位置で球取るタイプだからさ、セカンドのが向いてるかもしれないよ。実はサードも上手いしな。大和が加入したんなら内野手がいい影響を受けるよな。「そうか、あの位置から、ああいう体勢で、こうスローイングすればいいんだ。」みたいな「手本」になる。相乗効果だね。ウィーランドも大学時代にショート守ってたらしいし、今年は「まさか」があるぜ。

石川:ウィーランドのショートはさすがに無いわ!あと、外野はどうですか?

アフロ:筒香桑原ロペスはラミちゃんの中では一応今の所ポジションを確定していると言えるんだろうな。けれど、ケガと大スランプばかりは分からねえから。絶対にどのポジションも穴を埋められるピースが必要なわけさ。

石川:なるほど、そうなると外野手の候補は・・・?

アフロ:南半球でヒーローになってきた乙坂にはまず期待したいね。屈強な奴ら相手に、全盛期のイチローみたいな活躍してメキシコ沸かせて帰ってきたんだからさ。彼、もしかしたらアメリカの、ツーシーム中心の動く速球が合ってるのかもしれないよな。あと、守備は梶谷らに劣るけど佐野は肩も強いからライト、もしくはレフトもありなんじゃないかな。さっきの楠本も動きいいし、あれはセンターもいける。今年は外野の選手起用も楽しみだよな。

石川:ドラフト2位の神里も1番センター向きですね。

アフロ:知ってる知ってる。TBSのドラフト速報で見たよ。走塁がありえないくらい速いんだ。※この日神里はまだ2軍調整中で1軍練習場には居ない佐野、神里、楠本、ソト。外野でもう1チーム作れそうよ。ウィーランドもいけるかな。

石川:ウィーランドに大谷翔平みたいな二刀流要求辞めてくれ。他にもっと沢山良い野手いるから!

アフロ:俺の好きな梶谷はまだ二軍なのか?彼は敢えてホームランを狙わず三振を嫌がった方が、ホームラン数も打率も上が気がするね。怪我して2軍スタートということもあるし、心機一転、去年までのバッティング捨ててもいいかもしれない。

石川:そういえばセカンド守備で一度2軍に落とされてから這い上がった2013年の梶谷は各チームのエース級ピッチャーでも手がつけられなかったですからね。

アフロ:一昨年、ゆずがライブの時にロックかけ忘れた外野のドアから消えて戻ってきた梶谷もすごかったよな。

石川:ゆずが忘れたんじゃなくて、ゆずライブの時の球場スタッフがね。直後ライトスタンド上段にぶち込んだ打球。あれはえげつなかった。確かに、2軍でスタートって屈辱がバネになるかもしれないですね。

アフロ:「バネ」って言えば、クロバネ元気かね。日ハムで頑張ってほしいよな。

石川:ちなみに梶谷のどういうところが好きなんですか?

アフロ:梶谷とか、ソフトバンク千賀とか、阪神石崎とかさ、黒澤明が見たら「日本兵役撮るならこの男しかいない!」って言わせるような精悍な顔が好きなんだよ。

石川:顔かよ。

アフロ:おお。宮崎も桑原もこうして見てると、本当にいとも簡単にレフトスタンドに打球放り込むよな。

石川:本当ですね。桑原ってパンチ力ありますね。監督が使いたくなる理由もよくわかります。

アフロ:でもさ、打撃ってのは微妙な感覚がほんの少しズレるとそれを修正するのに結構苦労するんだよな。倉本、桑原、一昨年のロペスもそうだったけどさ、打撃センスのある選手こそ、ちょっとスランプ気味の時にやバテ気味の時は実戦で使い続けるより、俺は2、3試合休んでリフレッシュさせて自分の中のリズムと向き合わせた方が、結果は良いと思うんだよな。

石川:なんだ?いきなりコーチ目線で話し始めたぞ。

アフロ:そうすると、普段試合に出られない控え選手もグッと気持ちが入っていい活躍する時とかあるし、成長する。シーズン終わりにはシーズン中に取りこぼした、たった1勝たった1敗が順位を左右するんだからさ、本当の意味で「1つの勝ち」に執着するなら、調子落としてる選手を無理して使わず「ちょっとだけ息抜きするか。」ってプライドを傷つけず休ませて、俺なら他の活きのいい選手に試合を経験させるね。

石川:なるほど。選手起用と戦略的な話ですか。それは何か、自分が実際野球をやっていた時にそうだったとか?

アフロ:そりゃそうだよ。俺を誰だと思ってるんだ。まあでも俺、中、高両方とも、野球部すぐ辞めてテニス部で野球やってたんだけどな。野球部のやつより球は速かった。大学も「6大学草野球リーグ」だよ。

石川:説得力ゼロじゃん・・・まあ、一応、ついでに聞いときますが、若手の育成について具体的にはどう思っていますか?

アフロ:例えば、細川とか?後は、若手の打撃センスある選手をね、欲を言えば久保康友にクイックでタイミングずらされながら、外のスライダーとチェンジアップを1日50球くらいずつランダムに投げてもらって練習したらいいだろうね。

☆前出、移動中の細川#52。すでに「ポスト筒香」の呼び声高い。☆

 

石川:久保は自由契約になってしまいました・・・。まだ所属チームも決まっていません。

アフロ:マジで?!いやあ、久保に投げてもらいたいよ。そうかぁ。けど、久保が日本プロ球界でこのまま獲得球団が無いなら、台湾リーグか韓国に行って、すごい成績を残してもらいたいね。活躍すると思うよ。ああいう投手は。もったいない。

石川:本当に頑張ってもらいたいですね。実績のあるピッチャーですから。さて、ではブルペンに移動して投手にを視察しましょう。

アフロ:あ。井納が宜野湾の風を切って颯爽とチャリで走ってきたぞ。コ〇スルのラベルみたいだな。注:ラベルに自転車のマークが入っているワイン

石川:それ、皆分からないですよ・・・。今年は2段フォームが緩和されたということで、フォーム改造に取り組んでるみたいですね。

 ☆自転車で移動中の井納#15。脂ののった本格派右腕にかかる期待は今年も大きい。☆

 

アフロ:大いにトライしてほしいね。今年は各球団いろんな選手が着手してるみたいだし。まあでも、結局ランナーがいるセットポジションが肝だからな。そっちの精度もしっかり仕上げてシーズン迎えて欲しいね。・・・ん?何の音だ?

石川:井納選手、今頭ぶつけましたね。大丈夫かな?

☆ドン!という音とともにミニバンのハッチに思い切り頭をぶつけた直後の井納。やはり憎めない選手だ。☆

 

石川:アフロさん、ブルペンからも良いミットを弾く音が聞こえてきましたよ。

アフロ:先発左腕は充実してるねホント。今永石田濱口、こうして見ると球筋がそれぞれ違うんだよね。ドラフト1位の東も見たいけど今日は投げないのか?4人並べてみたいね。

石川:コントロールも良いみたいですし期待ですね。去年の課題と言われている中継ぎはどうでしょうかね?

アフロ:去年はたまたま中継ぎの防御率が悪かっただけ。そんなに投球内容が悪いわけでもポテンシャルが低いわけでもないよな。

石川:と言うのは?

アフロ:四球で崩れるようなシーンがまあ、昔の横浜の「当社比」だけどそんなに多くなかった。去年のソフトバンクや阪神みたいな安定感はないかもしれないけど、去年よりブルペンは上手く回るだろうし、防御率も良くなると思うよ。

☆かつては先発サウスポー不足に悩み続けたチームが、気づけば「左腕王国」と呼ばれるように。熱がこもる1軍ブルペンに4左腕。☆

 

石川:国吉が140キロ台中盤位のツーシームかカット気味の球か、横から見るとちょっと落ちる速球のような球を投げてますね。

アフロ:なんかメジャーの投手みたいだよな。ガタイ的にもさ。いい雰囲気出てるね。今年の国吉は結構面白いんじゃない?

石川:元々150キロ以上余裕で投げるポテンシャル持ってますしね。

アフロ:笠井も良いんじゃ無い?育成から今年選手登録されて即一軍キャンプ。

石川:投球フォームもウインターリーグあたりから変わりましたね。去年より体つきもプロらしくなった気がします。

アフロ:コントロール乱さなければ、かなり重宝がられると思うよ。さっき会った時「今年はあんたに期待してるよ。セットアッパー頼むぜ。」って言っといたよ。

☆育成契約から1年で1軍キャンプにまで這い上がった笠井。手薄とされている中継ぎ枠起用を大いに期待したい。☆

 

石川:「セットアッパーで頑張ってください!!」って低姿勢だったろ。横で聞いてたのに嘘つくのやめろ。

アフロ:あそこにいる特攻野郎Aチームの「バラカス」みたいなゴリゴリのアニキ誰だ?

石川:今、子供に笑顔を振りまいている大きい人ですか?エスコバーですよ。去年は本当に彼がいなきゃ3位もCSも日本シリーズも無かったかもしれない。

アフロ:連投に回跨ぎ、頑張ってくれたからな。しかしあの風貌。夜道で絡まれたら俺すぐに財布出して土下座するけど、ああやって笑うとかわいいな。

☆ファンの女の子たちと交流する左の剛腕、エスコバー投手☆

 

 

★石川:確かに・・・。さて、そろそろ、今日の宜野湾キャンプは終了のようです。明日は嘉手納の2軍キャンプを見てから、またこちらに戻ってきます。アフロさん、今日の取材、総括して最後に一言お願いします。

アフロ:やっぱ、売店にビール置いて欲しいな。

石川:そこかよ。

 


筒香のバッティングも、山﨑の投球も見ることができなかったキャンプ視察初日。しかし若手や新戦力の存在感をしっかりと肌で感じられる、新鮮且つ貴重な数時間であった。去年の濱口、一昨年の今永・戸柱のような活躍をする選手がこの中から何人も出てくることを期待したい。

 

牧志公設市場裏の横丁。この日の選手たちの話を酒のアテに、浴びるようにオリオンビールと泡盛を呑む男の姿が、そこにはあった。

 

〜2018ベイスターズキャンプ対談。INTERVIEW WITH AFLO ②〜 へ続く。

 

 

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